アロマ&ハーブ&薬理学

更新日:2021年5月28日

このブログは、アロマ&ハーブのデータベース作成を目的としています。

川口武雄氏の著作「アロマとハーブの薬理学」を基にしています。






のなかには,この右手・左手の関係が10か所以上も存在するような複雑な化合 物もあります。植物は,このような複雑な成分を効率よく大量に合成しており, その能力には現代科学技術も遠く及びません。 アロマもハーブも経験的に植物の驚くぺき能力に注目し.その効果.効能を利 用している点では共通しています。 アロマやハーブに由来する医薬品も身近に数多く存在します。解熱鎮痛薬の アスピリン(アセチルサリチル酸)は1人煩初の合成医薬品で「永遠の新薬」と までいわれていますが,その基本溝造はヤナギ(柳)の抽出成分に由来します。 マラリアの特効薬だったキニーネは南米原産のキナの木から得られ17世紀に は広く使用されるようになりましたが.化学的な全合成に成功したのは20世紀 も半ば以降のことです。しかも最後まで商葉規模で合成品を供給することはでき ませんでした。昔,白血病は「不治の病」といわれ.白血病を発病した子どもの 5人に4人は白血病が原因で死亡していました。この白血病治療の進展にも身近 な植物が貢献しています。それは園芸品撞がホームセンターなどで広く販売され ているニチニチソウです。そのニチニチソウの仲間から画期的な成分ピンカアル カロイドカ溌見され.白血病治療に用いられるようになり,現在では白血病の完 治が期待できる状況になっています。しかしその一方で,ビンカアルカ口イド自 体は実験室で研究対亀としての合成には成功しているものの,医薬品としての供 給は植物の力を得なけれIj成り立ち ません。 科学の世界における化学合成分野

吻W 愈管賃 や 不奉竺A

の発展は19世紀後半以降急速に進 み,重化学工業をはじめとして人類 の幸福に大きく貢献してきました。 一方で,精密で複雑な化合物の合成 に関しては,いまだに樋物の足元に も及びません。本書に登場する芳香 植物やハーブ類のなかにも.有効成 分の科学的な解明が進みつつある種 が多く,将来,画期的な新薬が登場 するかもしれません。

第1

アロマとハーブの 薬理学


まず本章では,アロマとハーブに関迫する薬理学の基礎について概脱します。 薬学部の学生は,必修科目として,最低でも30コマ(1コマ90分)の『薬理学」 を履修して単位認定試験に合格しなければなりませんが.ここでは半日.もしく はせいぜい一日の読書で.薬理学の全体像が理解できるような内容になっていま す。本章を読まれる際常に意議していただきたいことは,薬には必ず『薬効」 と「毒性」があ9. どの作用を目的とするかによって「薬効Jがf毒性Jになり, 「考性」が「薬効」になるということです.すなわら,「薬効=毒性」であ9,「薬」 とr毒Jは表裏一体ということを肝に銘じておいて<ださい。 アロマやハープは「医薬品」と比較すると副作用(毒性)の低い成分を扱いま すが.危険性がゼロではありません.アロマもハーブも.心身のバランスを調整 することで健康を維持・回復させる手段と認識して.そのメカニズムを薬理学 的に理解していただくのがここでの目的になります。


薬理学とは,身体に対して生理学的な作用を示す物質(薬,アロマ. ハーブ, 食品. 毒物など)について,身体に及ぼす影響(作用). その作用がどのように して発現するのか〔作用機序),種々の疾患や症状に用いる方法(処方),副作用 (毒性)などを明らかにし,有益で合理的な利用方法を広く認知させる目的をも った領域です。ここでは. 薬理学で使用される用語の意味を解説し薬理学の定 義を観念的に学,引ことを目的にします。

E国「薬」とは何ですか?

》解答例病気を治すために体の外から体内に投与される外来性の

物質です。

解説:もともと身体のなかに存在し,生理的な活動を制御している内因性の物質

(インスリン. プロスタグランジン.アドレナリン.アセチルコリンなど)も広

く「薬」として使用されています。定義として,「医薬品」とは国が養効を認め,

承認したもので医師の処方によって投与される場合には一般に健康保険が適用

になります。さらに「医薬部外品」「化粧品」などの分類力晦在します。アロマ.

ハーブの大半は. この範麟には入りませんが.伝統的に「薬Jとして使用されて

きました。一方. r医薬品J とLての規俸りを受けないだけに. その使用には+分な知識と経験が必要になります。

分な知識と経験が必要になります。



「薬]とは何ですか?

》解答例病気を治し,健康を維持するのが「薬」で. 身体を障害

し,健康を損ねるものが「毒」です。

解説:身体に対して有益な作用を目的として使用されるのがr薬」で.有益作用

に反する. 措抗する作用を示すものが「毒」です。したがって,ほぼすぺての生

理活性物質は「薬」であると同時に「毒」でもあります。「薬理作用=毒性作用J

と理解してほぼ間違いありません。アロマやハーブも用法や用量を間違えれ1ま確

実に「毒」になります。



注意

アロマやハーブの大半は『医薬品」ではありません。よって. 商品に薬

や効能を表示して販売することはできません。一方. 製造者・販売者と

は異なる第三者が「がんが治った」「関節痛が消えた」「肌がツルツルにな

った」などの個人的感想を述ぺることは自由ですが,薬理学などの知識

に照らし合わせて合理性のある表現かどうかは精査する必要があります。



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